活版印刷、ふたたび 10
現在74歳の小林さんが内外文字印刷を設立したのは1993年のこと。
ただし前身となった「内外文字精巧」の設立は1956年だったそうです。
親類に母型職人がいたため、子供時代から活版印刷に親しみ、自然と母型職人の道に進んだといいます。
日本語の文字にとことんこだわる熱意や、印刷の質に妥協しない姿勢には、ファンが多いです。
「活版印刷を始めてしばらくは、100円稼ぐのに250円かかった」と言って小林さんは笑います。
天性の明るく前向きな性格と、まわりの人を巻き込むバイタリティが、この印刷会社の力の源となっているんでしょう。
小林さんは、活版印刷のプロとして、いくつかの確固としたポリシーを持っています。
職人に負担をかけるから、雑誌などの定期刊行物の仕事はしないと決めてきました。
欧文中心の印刷物も作らないし、ハガキやカードといった一枚紙の印刷もしません。